うでしょうか、うまく行けば本当にうれしいけれども。もしうまく行けば三四日のうちに行ってしまえるでしょう、更に待つようなら、私は何とかします、勉強できるように。幸このあたりは比較的平穏で居りますから。わたしの苦手のうるささもありません、思ったよりずっと。尤もそちらへゆくのが分っているからでしょうが。いいときに東京を去ったと思います。
今はここまでにしておいて、あとは郡山から帰ってからね。
二十五日 半ぱな紙でごめんなさい。八行分きってあります。
きのう、はじめて明るい電燈になりました。何と晴やかでしょう。昨夜雨がふりました。雨がふるのに外が明るいのよ、庭のいろいろのものが見えるのよ。びっくりしました。井戸のところに何年ぶりかで灯がついたの、雨がふってそれでも外が明るいのにこんなにびっくり珍しく眺めるのですものねえ。東京に街燈のつくところはどこいらでしょう。本郷では西片町と大学前通り、うちの前の通りすこし丈です。あとは街燈そのものがないのですものね。
島木健作が鎌倉で病気により死去しました、ペンの手紙に「書いて、死んで、あとに何がのこったでしょう」と。
二十六日に第一次進駐が開始されます。東京湾から厚木(神奈川)の方へ。厚木というところには、農民作家なる和田伝が居りましたね地主として。
二十六日
昨二十五日は、こちらへも監視飛行が来ました。ついこの間はああいう音がすると忽ちバリバリと猛烈だったのが、きのうは旋回いくつかしてそのまま去りました。でも頭の上にああいう音がしている音[#「音」に「ママ」の注記]、みんなやっぱり一種の感情です。
さて、この第一次進駐のために全国、全海域百トン以上の船の航行制限が出て居りますので、青森までの切符は列に立てば手に入りますが、海が一寸不便です。これが解ければ今度こそ行けます。二十八日にマッカーサアが入京する由、大体それ前後に解けますのでしょう。
外人の旅行自由、信書検閲制廃止こまかいことで日々変化があるようです。
この頃は夜、本当にぐっすり眠るので、空気もいいし、又そろそろと丸くなり、大いに満足を感じて居ります。
あなたの方はいかが? やはり空気はいいでしょう? あがるものに幾分地方的な変化があるようになりましたろうか。すこしはおふとりになれそうでしょうか。わたしのように生来丸いものはぴしょりとしていると、自分
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