とがいやで辛い、というわけだから。それから、いやなわけが明かにされ、それが納得され、全体の生活のこととして分って、自分の心の状態もさぐって、そして、答えが出るのですもの。それは一日一緒に暮していれば、1/3は発生もしないことであり、半月以上かかる往復も数分の話ですむでしょうに。益※[#二の字点、1−2−22]練達にならずにはおけないわけです。
 そういう条件がマイナスとしてあるならば私たちは其から人間修業のプラスを生まなければならないのですから。そういう価値の転換こそ芸術家の本質です。芸術家にとって、世俗の不幸が不幸としてだけの形で存在はしないように。
 便、不便を眼目としない生きかたというものは、生活と人生というものの微妙な差別を知り、人生を生きようとする雄々しい人たちにだけ可能なことです。生活の道づれになることさえ大きい誠実がいります。人生の伴侶ということは、全く人生的な努力であり、伴侶たるものもやはり人生を生き得る力をもたなければなりません。そして、人生は生活されるのだわ。だから、日常のあらゆる些事が同じ些事ながら実質を異にしたものとして、人生の建設として配置され、くり返されてゆ
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