とは遙かおくれたドイツが、あぶれた若者をどっさり出していて、それらはみんな冒険[#「冒険」に傍点]を求めて――ドン・キホーテとはちがったもの――他人のために他国のために殺し合いを行い同志打ちを行っていたことは、実におどろかれる姿です。こういう分散状態はナポレオン時代もつづき、ビスマルクのとき迄つづき、従って、統一への情熱というものは、病的な伝統をもっているわけでしょう。
ケプラーは、アインシュタインよりも人間として純潔であり骨があり、其故偉大です。彼は、当時天文学と云えば占星術で、カイゼル時[#「時」に「ママ」の注記]天文学者というのは一方では皇帝の運勢の番人であり、半分だけ科学者でありました。庇護者は庇護しているものの真価はブラーエにしろケプラーにしろ、ちっとも分ってはいなかったのでしたが、ケプラーは、星が人間を支配しないことをはっきりワレンシュタインに云っています。只ケプラーは全く活きた智力をもえたたせていた男で、当時の新旧徒の闘争の悲惨、無意味それを利する勢力の消長につき、つねに具体的観察をもっていて、占星術の予言は世人を常に瞠若たらしめる適中を示しました。(事実の諸条件からの
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