ることとは考えなかった」偉大な科学者たち、ファラデイ(「ローソクの科学」の著者ね)、チンダル(「アルプスの氷河」の研究)、ハクスリー(「死とは何か」)などを先輩と仰いでいるから仕事には責任を負っているでしょう。それに経済史のひとや教育学、応用数学の人たちの共働があります。そして序文にその本が出来たのは、ゴルフや宴会を系統的にことわって来たたまものだと云っています。
 汽車にのっている間にかいた原稿が土台なのよ、タイプで原稿をつくるということにはこんな大きい能率上のプラスがあるのね。
 果して私によめるのかどうか、何にしろひどい数学の力ですからあやしいものね。
 この頃になって、自分の生活事情や性格というものに及んでも考えますが、私は十年前の旅行のとき何と筆不精だったでしょう。そして何とものを知らなかったでしょう、今は惜しいと思います、どうしてもっと細かく見聞を書いておかなかったでしょう。旅行のつれの関係もあり、ごく世俗的な興味や関心で消費していた点もあったけれど。私は筆まめに書きはしても、実質の飛躍のなかった人よりましというのがせめてもの慰めです。あとから書いた見聞の紹介はどっさりあり
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