おろそかではないわけね。とにかく徹夜はしないでやりくって居ります。おかげさま、で。そしてそれが絶対に必要であることは益※[#二の字点、1−2−22]明かです。
 きょうからお恭ちゃんは、月・水・金と近所で洋裁の稽古に通います。六時からはじまります。御飯がすっかりくり上ります。でもマアいいやと思うの。夜がそれだけのびますから。六時―九時。歩いて十分以内のところで大通りです。目白通りの先の左側の交番ね、あのずっと手前ですから。はりきりです。ああいう気質の娘は大変むつかしいのね。この頃いろんな調査表がまわって来て、お米にしろ、家の中の成員をかきます。そのとき女中さんでは絶対にいけないのよ。それが、いけない感情のよりどころが下らないところなのだが、それはうんとつよい。その洋裁の願書でも私とのつづきがらというところへ、私の友人の妹と書くのよ。ほっとした顔しています、そう書いてやったら。こんな気持。一事が万事です。今の若い女の子の心持という部分と、このひとのものと半々ね。なまけもののところがあるから、自分のやりたいこと一方にしていればそのことのためにくされないでしょう。ひとを置くこともあれこれと、
前へ 次へ
全471ページ中100ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング