迄困ったの、つい忘れていたりしたこと。何と笑えて、たのしいでしょう。このことの中には大した大した宝がひそんでいたわけだったのだと思います。だって、もし非常に親密な、非常に全体的な信頼で心がいっぱいになっているのでなければ、そんなことは寧ろおこらなかったのですものね。そういう極めて全体的なゆるがないものが、自覚されるより深い本然なところに在ったことが、火起しの物語をひきおこし同時に、今日をもたらしているのですもの。天才的に更に多くのものが具体的な内容としてもたらされてはいるのだけれども。
ああ、あなたにとっても益※[#二の字点、1−2−22]面白い小説を次々と書きたいと思います。
この間うち道々よんでいる小説は「話しかける彼等」という訳名、原名は「心は寂しい猟人」The Heart Is a Lonely Hunter というので、二十二歳のアメリカの女の作品です、なかなか面白い。一九三八年の南米の工場町での生活を描いていて、バックのこの間うちよんでいた「あるがままの貴方」などと対比すると大変面白うございます。よみ終ったらお送りして見ましょう。「あるがままの貴方」は「この心の誇り」の
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