いことについてごたごた喋らないでも話の意味がわかりますから。そのようにして開始したいの。
今ここにきこえている省線の遠い音だの、いかにも秋らしい西日の光だの、そういうものを一つ一つ鮮やかな感情で感じます。
生活っていうものは不思議なものね。本質的なものでないものでもそれが自分の生活として身について何年か経ると、そこからはなれるのに、丁度、植木をぬくとき細い根の切れて来るプリプリプッというような音がするのね。
今度は生活というものについてなかなかいい経験をしたと思います。[#図2、手書き右下がりの三角]こういう形なら形で毎日の生活が運ばれて来ていると、その中のどの部分に大事なものがあるのか、ほかの形のついている部分はどういうものかということを吟味するのは、やはり根本的な問題がおこらないと、だらだらに、しかも一生懸命骨を折って形を守って暮すことになったりもするのね。
私は指一本さされない暮し、というものにも地獄の口があいているのをよくよく発見して、面白いわ。それからいろいろな人とのいきさつにしろ私は、これまで何でもして貰うよりして上げる側にばかりいつしか立って来て、そういうならわし
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