たる青い水で、こっちの通りだけはいつものとおりで家のあとかたもない水の面をおまわりさんは白服でぼんやり見ているの。私は驚きと悲しさとで体が立っていられないようになりながら、じゃお父様もお母様もどうしただろう、死んでしまったんだろうと思うの。水の色は何と碧く、その水の面は何とひろかったでしょう。珍しいわ、こんな夢。
 きっと室積で余り海を眺めていたからよ。それとうすら寒いのとが一緒くたになったのね。私の夢、いつも複合体で、色つきで、いろいろと手がこんで居りますね。目がさめても忘られない感じです、あの水の色。ああ、じゃあと思ったときの心持。こんな風にして悲しみが再現するの面白いことですね。心理的に家がないという微妙なところが表現されてもいて。
 先に、やはりあのあたりがすっかり林になってしまっていて、どこから入って行ってみても、家《うち》らしいものがなくて、よその家は樹の間にあるのに、悲しかった夢を見たこともあります。
 夢は私のところへ余り漠然とあらわれず何か感じを伴うのね、余りいつも見る習慣というのでないからかしら。その夢の中から目ざめて、しばらくは身動きも出来ない優しさで胸がしめつけ
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