ますから。でも額はどうでしょう。やはりおっしゃるだけが適当でしょうか。私は、先に予期されていなかったこともあるし、半分でよいのではないかという気がいたしますが。どうでしょう。半分ずつにしておきたいと思います。そして早速とり計らいましょう。(信濃町のおじいさん、あちらへは、お手紙にあっただけでした。森長さんの二度目の分と同じだけ。(これは暮のうちのことですが)その位にしておかないと写しものの方のことで、しがくがつかないままゴチャゴチャになってしまうといけませんから。このところ些か芸当ですから。ポーランド人の手品がいります、何もないところから一着のズボンをつくり出すポーランド人の手品ということわざがありますが。)
富ちゃんのお嫁さんがきまりそうです。下松で小さいあきないをしている人の娘ですって。結構です。岩本という人の妹をぜひ貰ってくれと云われたが、それは困るとことわった由。そのひとが達ちゃんのお嫁さんになってはこまる、という同じ意味でことわったそうです。きっと決定すれば富ちゃんから手紙さし上げることでしょうが。野原の小母さまの顔が見えます。きょう私へ羽織の裏のいいのを送って下さいました
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