者とのいきさつもひどいものよ。実に本質は酷評している、でも女の子が買う、だから出す、「出版者が赤い舌を出すものですね。」そういうのはきいていてやはりいやよ、ね。
さて、けさのお手紙。『書斎』のことは私三省堂へ一つねじこみたい位です。あんなに行ったりいろいろ手をかけて、いろいろ云って、そして、注文したら来たなんて。それはよかったけれど、私たちの骨折りをまるで無意味にして。実にあすこの事務は雑駁ね。店員のくんれんがなっていないのね。でも御覧になれてようございました。そのなかでのおかみさんへ注文のこと。そうねえ。「永遠の新婚の歓喜にあるわけでほむべきかな」何だかニヤリといたします。極めて複雑なニヤリよ。ごく真面目に肯定した上での、ニヤリですけれど。御亭主の身になって、注文をつけること日々に新たなりであることから永遠の新婚が祝福されるのでは、とニヤリとしたわけです。そういうところに私たちの生活の一種独特のヒューモアもあると思って。私たちの散歩、夜の散歩で、あの本郷の三角路の角の店へ行ったことがあったでしょう? あのときのうれしさ、おかしさ、いろいろ思い出して、何かそこに共通な面白さ、愉快さを
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