ルな推定に立脚しての推測の美のロマンティシズムである筈であり、未来が語られるという性格でロマンティックである筈だと思います。だから、リアリズムの時代的な(歴史の中での)発展の性格に対応していかなるロマンティシズムがあるかということが、リアリズムの方から今日は見らるべきでしょう。これは分りきっているようでいて、文学の評論家は一人もしていないことなのよ。即ち、彼の内部でリアリズムのファクターはそのところまで拡張もしていないし、複雑になってもいないというわけだろうと思います。これは、(そういう現実関係を見直してゆくということは)大変有益でしょう?
 それともう一つ私がヘッセやトーマス・マンをよんで考えたのは「有用人」、「無用人」のことで、従来は世俗的無用人が芸術家であって、芸術家の側として其でよいという境地があったと思います。ところが昨今は無用人に存在権は許されない形があらわれて来ているので、その無用人の或ものは急に有用人になろうとして、そのことでは世俗的有用人との区別がつかなくなってしまっている。他のつとめ人と同じ内容で有用人になるしか知らない、つまり有用人になったつもりで文学の本質からは
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