す。下らない、今見れば不満な作品にも、やっぱりどこかにはその人らしい一貫した糸が細々とつづいていて、本質の変化というものが、その細き一筋にかかっているところ何と面白いでしょう。「高台寺」という小さい作品をよんで、おどろきを新にしました。批評家し[#「し」に「ママ」の注記]てよみますからね、これだけ時間が距っていると。時々自分の過去の仕事の総覧をすることは有益です。私のように、狭い個性の境地というものをわが芸術の島としてより立っていないものの推移の過程というものは、きわめて困難です。
作品を集めるとすると、やっぱり、今日の未完成の方がおとといの一定の完成よりは胸くそがよろしい次第です。もし本には入れないとしてもいろいろ学ぶところあって、写し代金何円かも万更浪費ではありません。それがきっかけでたちのいい、心持のいい娘さん一人を知り合いとすることも出来ましたし。
もうこれからの忙しさ。何しろ二十日も仕事しなかったのですから。敷布団この暑いうちにとりかえてしまいましょうか、出来て来ましたから。これまでは布地が勝手な長さに買えましたが、今度のは標準形ですから、すこし短くはないかと思います、普
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