ゆっくり朝飯をたべました。午後三時からは如水会館へゆくのよ、そこで小椋さんの結婚披露がございます。あのかたも今度はやっと結婚出来るようになって、ようございました。前の婚約していて病気になり、ずっと経済的のことを見ていてあげたひとは、去年亡くなられたのだそうです。お互に苦しかったことでしょうねえ。でも小椋さんとしては、ちゃんとするだけのことをしてあげたし、その方もうれしい心もあって生涯を終られたでしょう。なかなか一通りでない心持の後の結婚ですから、友人たちも皆おめでたいと思っているようです、対手のひとは存じませんが、いろいろわかっている人のようです。
 今月ぐらい気の張りどおしの月はなかったと思います。だってね、五月下旬からもう精一杯はりつめて、それでも大事な仕事を二つも出来ずに立って、かえって、それから五日迄、十何日という間に百四十枚以上の仕事したのよ、それぞれ勉強のいるのを。あの「昭和の十四年間」が八十八枚のうち五十枚、今度口述したり書いたりでしたし。それでも、徹夜というものはしなかったのだからほめて頂戴。二時になったと云ってシッポつかまえられましたけれど、でも、あれはねえ。そんなこ
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