は眼をキョロキョロよ。〓りにしろ誰かとしきりに心がけ中ですがありません。多賀ちゃんは来年の四月か三月まではいるそうですが、やはり誰かいなくては困ります。そのうちに又何とか事情が変るかしら。しかし昔は農家の娘が東京へ来れば白いお米がたべられると云ったのが、今は東京さいげば、南京米食わにゃならんぞい、ですからね。全然逆です。着るものだって、ちっとのお給金では銘仙もかえはしません。
達ちゃん明日あたり島田でしょう。お母さんへお祝いの手紙さしあげたとき、かえったとき人はなかなか落付けないらしいし、むしゃくしゃして腹立ちっぽくもあるそうですから、その気分は毎日、着実に家の仕事をやってゆくのが一番いいそうだからそのようにして、フラフラにさせてしまわないよう気をまぎらすことで解決しないからと申上げておきました。まぎらせる部分は、ごくの表面です。伍長にスイセンされたのをことわってかえった由、家のことを考えて。卯女ちゃんが、栄さんの会のとき、松山さんの男の子とお手々つないで歩いていました、もう歩くの。では又。
五月四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
五月四日 第三十一信
この間
前へ
次へ
全590ページ中197ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング