揉めます。この間うちは、ああ、あついと云った次の日、どうしたんだろうきょうの寒さ、そう云って羽織を着るようでしたものね。でももうこの調子でしょう。
本についての家憲はお笑いになったでしょう。何となし書いていらっしゃるときの表情が浮びます。更始一新的行事、というのは全くそのとおりでしたし、そのことで遺憾は更々なしよ。ただ、この頃は古本が実にないし、それでマアあんなことも云って見るというようなものです。私の批評をかくということは、これはどういうのかしら。今の条件から自然になったのですね、あなたがおかきになれば私は安心して書かずにいますから。それだけは確だから。作家の感想ではあるけれど、と評論的骨格の不備について十分認めつつ一言を吐いたりする必要は客観的にもおこらなくなりますから。仕事の範囲のひろまりや成長というもののモメントは大した複雑なものですね。あのとき予定に入れてなかったというのは、何か全般のありようから極めて自然ですもの。ここにあなたが半ば私を励ますように云っていて下さるように、私だけのことではないと思います。それはそうだわ、ねえ。
疲れ、すこしお直りになって結構。やはり初めの
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