を二人見まわなければなりません。もうもう宿題なの。そうしているうちに又仕事がはじまりますから。この三四日はそんなことをして大いにのーのーとして休みます。風が激しくて、いかにも三月ですね。外へ出るのは困ること。三月の風は「第四日曜」の第一章からあらわれます。けれども、今年は大助り、多賀ちゃん、竹スダレのことお話しいたしましたろう? あれを二月十三日の分としていただいたのよ。二間一杯に下げると、光線が眩しくなくて大助りです。八月に冨美子が来れば、私は二階で一日くらしますからその用意もかねて。車がついていてね、糸でスルスルと巻き上る竹スダレの下から、まんまるなお月様が遠いむこうの屋根を眺めるという風流な姿を御想像下さい。
 今多賀ちゃんが、洋裁のところをしらべてかえりました。四月五日から、月水金、いいでしょう? 私は火木土ですから大変いいわ。場所は目白の通りの左側の角の古本屋の横入った右側、下落合一ノ四三七というところで、歩いて五分とかいてある、マア七八分でしょう、でも、これならば歩いている間にバスがひっくりかえったというこわいこともなくてようございます。速成科を四ヵ月やって、あと九月一日か
前へ 次へ
全590ページ中110ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング