、そのために、竪穴の水平断面があらわれたのです。面白いわね。欲一点ばりの爺、人のいい発掘家、少年、その土地のいろいろの風景よ。
 七、八日には、「昔の火事」をこねながら婦人のためのものを二十五枚(二十枚は口述)。
 二十五日に手紙さしあげて、『文芸』の仕事(二十枚)終ったのでした。だから、二十五日からきのう迄半月、全く眼玉グルリグルリで、それでも、半徹夜は六日の晩ぐらいでした。それでもちました。朝からやって、午後休んで、夜は夕飯後から十時すぎぐらい迄ウンウンやって。一日平均十一枚小説をかいたのは未曾有です。理研のレバーがこんなにきくのでしょうか、又実によくのみましたけれども。体力がへばらなくて、それでやれたという感じは初めて。夜ふかしを余りしなくなったききめだとすると、随分あなたはおえばりになるでしょうね。多賀ちゃんの功績も甚大です。あのひとのおかげというところも多々あります。ですからきのうは原稿とどけてから銀座の方へ二人で出て、夕飯をたべ、九時すぎかえったら、あの雨の音でしょう? ゆうべのいい心持で眠ったことと云ったら。ゆうべは十時半ごろ眠って、すぐ眠って、けさは九時半まで一本の棒の
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