うに無私で強力なバネを内部にもち得るということそのものが、どんなに強力な現実把握上で行われるかということも語っています。
専門的に云えば、私は極めて皮相的な一読者でしかないことを認めざるを得ない。宝が宝としての価値の十分さでわからない。何故ならそれだけの準備がないから。しかし現実の問題としてははっきりわかります。そこが学者[#「学者」に傍点]でないありがたさ。面白いわね。
このような突こみ、綜合性、様々に示唆的です。心にある文学的覚書(その中で文学のプログラムをわかってゆきたいと考えている)の核へ種々のヒントが吸いよせられてゆく。この前書いたものを継続して、而も文学の諸相をもっとも歴史の土台に深く掘りさげてかき、その過程でプログラムについても理解してゆきたい、そう思っているので。一年に一つずつそういうものを百枚か二百枚かいて、一より二へと深めひろげて行ったらずいぶん面白いものでしょう。子供っぽい正義派的フンガイなんかよりもね。
法律より経済の方が面白いということ、わかる気がします。
[#図7、花の絵]さあここでめぐり会った。亀井氏を筆頭とするロマンチストたちが盛に引っぱりまわし
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