ミき女の部屋らしく、きょうは人形だの古風な糸でかがった大きい手毬だの、琉球生の野生虎の尾という植物だのが机の上にあります。ベッドから見て珍しく風変りな光景です。人形は満州へ行った女の人の土産、大きい手まりと、紺色支那やきの硯屏《けんびょう》の前においてある、赤土素焼の二匹の狗《いぬ》と虎の尾は琉球の女の人の土産もの。
 ○唇のところに小さい風ホロシが出来。風ホロシが出来ると熱が下るのですって。
 その机の下に大アルミニュームの鍋が火鉢にかかっていて、湯気を立てている。半分おき上ってふとんの上に、おなじみの水色のエナメルのスタンド、竹早町以来のを立ててこれをかいて居ります。こんなにベッドにへばりついているところを見ると、やっぱりまだですね。「癒り際に気をつけるように」と仰云ったときいたから自重いたします。
 今度のかぜは、私にとっては天井を眺めて、考えつづける時間が生じて非常に仕合わせとなりました。
 きのうの手紙に書いた自己省察のトータルは、やはり年のうちに、そちらからの御返事もほしい心持があるので早くかきます。百合子論は私の百合子論のあとで頂くようになってもよいと思って居ります。それ
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