wの他力本願主義、後退の跳梁について書いていて、他力本願(題材主義)で、題材のいいのを見つけて、しかもそれに安易に当っている諸作家の態度(生産主義文学、農民文学等)を難じている。高見のことであるから、安易ならざる態度は何かということになると云えないでいるが、今日の文学(一九三八年後半)の特色にふれていないことはない。
 文学批評の衰退について、今は「槍騎兵」にかかれていて、真の基本的理論の展開がない、現象主義であってこまると云っている。これはやはり一つの反作用として興味あるあらわれですが、さてその理論となると、忽ちぶつかるものがあって、なかなかの難問題です。どういう意味を目安において、土台の理論と云っているのか明瞭でないが、今日の文学に対しては、先ず作家性と小属吏性との区分から明らかにしてゆかなければならないのだから。外部的にぶつかるものがあるばかりでなく、そのために内部的にぶつかるものを大多数が感じている。ここにデリケートな今日性が在るというわけでしょう。
 この間あなたのお手紙にかかれていたジャーナリズムを通して要求にこたえることと、プログラムの有無のこと。念頭にのこって様々に興味
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