ゥら一寸の時間茶の間でよむもの(きのうまでは『近世小説史』)それから机の上の本として、余りあれもこれもと一度におきません。およみになったらこちらへ下さい。そのあとをよみます。おひささんの声アリ、御飯が出来マシタ。今日はさわら(魚よ)とホーレン草をたべます。
十一月十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十一月十四日 第七十一信
きょうは何という特別な味いの日でしょう。その下で将《まさ》に将に花咲かんと願った耀かしさ、そして暖かさ。
机の前で勉強をしている。折々云いつくせない光の波が甦《よみがえ》って来て私をつつむために、きつく胸に手を当てながら。
一つ御紹介いたしたいものがあります。それは一冊の帳面。本の整理のために使っている大学ノートと同じ大判で、紙表紙はおとなしい緑っぽい色です。二本の枝がノートブックという字を上下からかこんで若葉をつけて、背のクロースは調和のよい藍色。そしてタテケイです。平凡だけれどもどことなく生新ですっきりもしている。今日からこれが私の勉強帳になることになりました。これからはずっとよむ本と並べておかれ、いろんなことをかきこみます。勉学に
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