ヤの生活と努力とを、最後までまともな場所へおいて理解するために、彼女は実に健気《けなげ》に生きました。そのことを考えると涙をおさえることが出来ず、お葬式のときも泣けた。あちらのお母さんが、「本当にすみませんでした」と云って写真をやったことなど、それだけ切りはなすとすこし芝居がかっているようにきこえるおそれがありますが、これまでの彼女の眼と微笑を見て来たお母さんとしては自然な情愛であったと思います。あの苦しそうな微笑と燃えて乾いて輝いていた眼付とは、小さい顔の上で、万言にまさるものを語っていたのだから。僅かの人が知るきりのしかも健気に生涯を闘い抜いた女性でした。
――○――
さて、きのうはあれから東京堂へゆきました。『新支那現勢要覧』は持っていないし、どんな本か見るためだけにはとりよせることも不便という話。(きょう、文楽堂へたのんで見ました。明日持って来れば見て、よかったらすぐお送りしましょう。明日もって来なければ、やはり返品不能の本である由)それから丸善へよって「ドーデン」をきいたら、あったので一冊とり。本店へ行って見たところ、御注文のものは例によってなしです。ただ『移りゆく
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