フひとたちを送りがてら管制の往来へ出て、駅前で林町へ電話をかけ、検尿のやりかたを国男さんにききました。管制でも月があるので助かります。闇夜だと、女は歩けませんね。
 検尿は朝、昼、夕と各食前、及食後二時間をとり、更に全体一日総量を計り出してその中から試験管二本とって調べるのですって。今朝から早速着手して居りますが、殆ど無意識に処理されていることを、それだけキチリキチリやるのは、やはり一つの仕事になるから妙なものです。
 私としては、そして又病気としても結核より糖の方がいやです。どうも出ていそうもない、そう思います、欲目でなく。糖の出る尿の独特なトロリとした重さがないから。勿論わかりませんけれども。
 ところでこの手紙は今朝から二つ目。そのわけは、一つを書き終りかけたら不図気がついてテーブルの奥の半ペラ原稿紙をあけ第四十八信として、三十一日の夜更けに書いたまま出さずにいた手紙を見つけ出したからです。とんちんかんのようになったので、初めの分はおやめで、これを書き直しはじめたわけ。あなたが九月六日に書いて下すった返事に、二十八日の(文学のことを書いた分でしょう)二つ目と三日に書いたのとを読ん
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