オたから、すこし溯《さかのぼ》って申します。
盲腸が折々つれたり、左脚の痛むの(これは内からの土産)がいやだから、七月二十日頃から凡《およそ》一ヵ月ばかり、三共のモクソールという、お灸で発生する精分の薬の注射をやっていました。これは、副作用のないもので、永くつづけてよいのだが、注射をしてくれるSという看護婦のひとが旅行に出るので、八月二十日ぐらいでやめました。すこしは利いたらしい、盲腸に。
抑※[#二の字点、1−2−22]モクソールを云い出したのは、疲労感があって、それがたまる感じだったからでしたが、八月の中頃以後(下旬ね)折々熱を感じてとって見て七度二三分まで出て、つかれの故と思い、注射が直すだろうと思っていた。それがひっこみ切りにならず。疲労の感じは増して来て、胸にひろびろと力のあるいい気持が失われ、座っていると、いつか胸と腹とを落している。それは、今もそうです。それに右の肩が千金[#「金」に「ママ」の注記]の重さという風なので、自分で気になり出して、つい貴方に訴えたという次第です。今の条件で病気―疲れをつくっているのではなくて、疲れにしろ、疲れが出た、というのでしょうね。今目
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