フタテヨコの混乱が影響しているのではないかと思います。一日のうちにヨコをよみ(外国語)そしてタテをよむ。そういうのは果して害がないかしら。あなたは折角眼がよくっていらっしゃるから、わるくしたら惜しいと思います。中国の若者も眼鏡が殖《ふ》えているし、お会いして伺いますが、上海にいて魯迅全集の仕事をしていた内山完造の『支那漫語』(改造)、イギリスの一九三三年以後の文学批評の新しい潮流を代表するラルフフォックスの『小説と人々』The Novel & The People およみになる気がありますかしら。前者は手許にまだないが、後のならやっと着きましたが。では又別にいろいろと。
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一九三五年十一月十六日(咲枝宛より抜書)
私の勉強の眼目は(一)[#「(一)」は縦中横]現在についての具体的知識、(二)[#「(二)」は縦中横]社会経済史、(三)[#「(三)」は縦中横]新しい科学の三つの源泉である近代古典(スミス、リカアドオ、哲学のヘーゲル、フォイエルバッハ、ラ・メトリイ、残りではサン・シモン、オーエン等)(四)[#「(四)」は縦中横]軍事科学、(五)[#「(五)」は縦中横
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