が、その米を辛苦して作った農村には何がのこされているか。朝鮮、台湾の殖民地で搾られる大衆の暮しは話のほかだ。
プロレタリア・農民の階級的攻撃を挫くために、支配階級はありとあらゆる文化機関、印刷物、ラジオを通して戦争熱を煽っている。ストライキと農村争議は、挙国一致の時という名目の下に今までより一層惨酷なる白テロで潰される。
支配階級のファッショ化に抗して日本のプロレタリア・農民は決意的闘いを闘おうとしているのだ。
こういう切迫した情勢の下に、三月八日の国際婦人デーは迎えられようとしている。今度の婦人デーは、世界の、とくに支配階級のファッショ化、帝国主義戦争、反ソヴェト戦争準備と闘う日本プロレタリア・農民にとって、画時代的意味をもっている。決して、プロレタリア暦の上の形式的一カンパの日ではない。メーデーを目ざして、われわれが反動支配階級の文化にたいして決定的闘争を高めてゆく、その血の通った一環として理解されなければならないのだ。
例えばプロレタリア・農民の男が、ファシズムに抗し、帝国主義侵略戦争に反対して勇敢に起ったとしても、階級の半数を占める女が、処女会その他の反動文化団体の影響
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