増大の階級的価値を会得し、その獲得のために行動するよう、サークルの責任者は話をすすめて行かなければならないのだ。
『文学新聞』『働く婦人』(三月号は特輯で附録に「文化サークルの話」という有益な別冊がついている)などが、この活動のために十分利用されるだろう。
 処女会、御用反動雑誌の読書会等の影響から一人でも多く婦人大衆を引きはなし、プロレタリア文化・文学運動の影響下におくことは、この階級闘争の切迫した時機、一刻もなおざりにされ得ない仕事なのだ。
 出征兵士の相当ある地方では、出征兵士の家族の若い婦人たちを茶話会、或いはその他の形であつめ、ブルジョアのバラまく戦争へのアジ、例えば桜井忠温の「銃剣は耕す」などという軍事通信の曝露をやり、次第にサークルへ組織して行くようなことも考えられる。
 これらの仕事は、即刻各支部によって活溌に着手されなければならない。三月八日の国際婦人デー一日だけを目標とせず、この歴史的な一九三二年の国際婦人デーを記念として、われわれの決定的勝利の日まで、高まり高まり行く階級的文化闘争の積極的拡大の宣言として永続的に着手されなければならないのだ。[#地付き]〔一九三二
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