でした。
クリスマスが十二月二十五日に祝われることは、キリスト教の国々の習慣ですが、「日本のクリスマス」が外国と同じ十二月二十五日に行われることに反対する人は、ひとりもないことに気がつきます。国際的な婦人の日を三月八日に記念するのは、日本の婦人らしくない、という意見に立っているその人が、去年の十二月二十四日の夜令嬢づれでクリスマスの買物をしていた写真を、わたしたちは忘れておりません。
中国は中華人民共和国になって、旧い年号というものを廃止しました。日本にも年号を廃止してもよいのではないかという説が出て来ています。これは、当然そうあっていいことだと思います。なぜならば、こんにち世界の人民は、ヨーロッパでも、アジアでもまったく共通な一つの切実な課題の前に立たされているのですから。それは、帝国主義の物狂おしい世界制覇の欲望に抗し、世界人民の平和と民族の独立を守らなければならないということです。
とくに、アジア大陸に向って、ひとつらなりの弓のようにはられている島国、日本の人民の運命は、世界平和の要求がたかまるにつれ、アジア大陸の民主勢力が拡大されるにつれ、一層力づよく平和のためにたたかわ
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