見ることが出来るのだ。
文化基礎が大衆的に、こう拡大してこそ、初めて輝しいプロレタリア芸術が花咲くのだ。
ソヴェト同盟の芸術家は、作家も俳優も映画製作者も、そのことは骨の髄から知っている。だから、例えば、国庫負担の全学齢児童就学の問題が起った時、作家は決して引っこんで小説だけ書いて納ってはいなかった。いろいろな本で、講演で、未来のプロレタリア文化の建設者を送り出す土台として、全学齢児童就学を支持し、鼓舞している。
ソヴェト同盟の労働者、農民は社会主義生産を高めることによって、自身の文化を驚異的に高めつつある。ところが、階級が文化的に高まれば高まる程、彼等が知るのはその様に文化的発展を遂げさせる基礎としてのソヴェト同盟の社会主義生産の価値だ。愈々社会主義的生産の技術を高めようとする。かくてより高く、高く!「五ヵ年計画を四年で!」これは全く正しい生産と文化とをこの地球にもりたてようとするソヴェト勤労者の心からの叫びなのだ。[#地付き]〔一九三一年十一月〕
底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
1980(昭和55)年9月20日初版発行
1986(昭和61)年3
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