お腹の大きくなって形のわるくなりまさったのを恥かしいとも思わない様子でしゃべって居る。
「エエ」
 光君はまだぼんやりして居る。
「エエじゃあございませんよ、どう遊ばしたんでしょう」
「…………」
「アラどなたの御めし、お美しいんですこと。どなたのかあてて見ましょうか紫の君の、そうでございましょう」
 手を出してその着衣を取ろうとする、光君はだまったまましっかりおさえてはなさない。女はいまいましい様なかおをしてそれから手をはなして、
「貴方、あちらはさぞ面白くっていらっしゃったでございましょう、お二人でネ。私の上げた御手紙なんかはどうなりました事やら」
「面白くて悲しくて情のうございましたよ、貴方の手紙なんかあんな手紙私は見あきてしまった」
「上げない方がよろしゅうございました、貴方は一寸も私の心を察して下さらない」
 女はいかにも恨しいと云う様に鼻声で云う。
「私は貴女のなまやさしい手紙を見る毎に身ぶるいが出た。私はチラとききましたよ、貴女のお腹の大きくなった事生れるややさんのおっつけ主をさがして居る事からあの兄弟のいたちの道切りの事までもネ」
 いつもにない早口のよそを見ながら云う
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