を見ろのと立派な理屈――「栄蔵は木なりを見る目が利かない男だ」をならべたてて、私が出来るだけ出して五十円だと云い切った。
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「それに何ですよ貴方、
町方なら斯う云う木もどんどん出ましょうがここいらではそう行きませんからねえ。
何年ねかして置くかしれないものを、まあいわば、永年の御|親《した》しずくでいただくんですから。
三四十円のものを五十円で手を打ちましょうと云うのは、非常に商売気をはなれたこってす。
それでおいやだったら御ことわりです。
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これだけ云って政は、煙草をスパスパふかして一言も口を開かない。
五十円などとはあまりの踏みつけ様だ、いくら自分が目利きでないからって、これ位の事は分ると栄蔵は上気《のぼ》せた顔をして反対した。
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それなら、今売るのをやめて、どっかからそれより高く買う男の来るのを待ってらしったらよかろう。
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と意志[#「志」に「(ママ)」の注記]悪く、政は帰る様な気振りを見せたりした。足元を見こんで、法外な事はしないがいいと栄蔵は怒ったけれ共、冷然と笑いながら
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