な警察のスパイどもは紳士をよそおいステッキをついて我らを襲撃するからである。革命的な活動をする若い女の口へステッキをつっこんで、負傷させ、その娘が叫ぶ声をこの耳できき、その血を見たからである。それを私は私の目で、警察の留置場で見た。留置場へは、プロレタリア文化活動に従うという理由にならぬ理由によって入れられた。勤労階級は歴史の合理性によりその歴史的任務を実践する過程においてつねに支配権力と抗争するのであるから、従って私ひとりが一本のステッキについて、ブルジョア作家には感じることのできないプロレタリアの実感を持つというのみでない。それは階級の実感である。この実感および実感を与えた現象を、その根柢にある政治性へまでつきつめて把握し、再びそれを芸術的概括として作品化した時、一本のステッキについての実感はプロレタリア文学作品となるのである。そして作品として大衆に働きかけ、その世界観の発展に役立つであろう。サークルへ行った。雑誌を編輯した。つかまって留置場へ行った。そこでステッキで拷問された労働者の娘を見た。と、いたずらにあれやこれやをちりぢりばらばらに認識し、それをかき集めたところで作品は書け
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