れらの雑誌が文化連盟から出ているというだけが、発禁の理由である。封建的絶対主義日本帝国主義は、日本プロレタリア文化連盟結成と前後して満蒙侵略中国再分割の戦争を開始している。この侵略戦争は満州国のお手盛建設で終る性質のものではなく、ソヴェト同盟への侵略と第二次帝国主義世界戦争への口火であることは十分明らかである。しかも、列強ブルジョアジーの計画する第二次世界戦争は、彼等にとっては、不利な諸条件をもっている。社会主義国家ソヴェト同盟の確立と五ヵ年計画の成功。そして、インド、アフリカ、ラテン・アメリカ等の植民地大衆は、今日第一次世界戦争の時のように従順に、帝国主義戦争の尨大な予備軍として利用され殺戮《さつりく》される事はがえんじないだろう。大衆の革命的組織は国際的に存在している。ヨーロッパ諸国の勤労大衆は、既にそれぞれ革命の経験をもっている。これらのいわゆる「内憂」が各資本主義間の利害の対立と微妙に絡んでいるのである。第二次帝国主義戦争は世界階級戦である。封建的資本主義国日本はこの戦争において、東洋における帝国主義の番犬をつとめつつある。日本プロレタリア文化連盟は文化活動を通じて常に正々堂々
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