られてはいたが、個々の作家の生活感情の中へまで、新時代の作家的稟質となってとけこんでいるとはいえない実際である。今日の社会事情は、これらの問題についても、プロレタリア文学者の熱心な究明と作家的実践を必要としている。現実を客観的に把握し得る作家的力量、作品を客観的に芸術価値高きものにすること、作家が社会の客観的関係と自身プロレタリア作家であることの真の意味とを理解して身を挺することを学ぶこと等が、必要とされているのである。[#地付き]〔一九三七年四月〕
底本:「宮本百合子全集 第十一巻」新日本出版社
1980(昭和55)年1月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
親本:「宮本百合子全集 第十五巻」河出書房
1953(昭和28)年1月発行
初出:「グラフィック」
1937(昭和12)年4月15日号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年2月17日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆
前へ
次へ
全9ページ中8ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング