。二三人地面へつばした。
 みんな、何ということなししばらくそこにだまって立っていた。やがてそろそろ散りはじめた。
 ピムキンは托児所の入口の段に腰かけ、ニーナの足許で頭かかえている。ペーチャはうんと永い間黙って歩いて、集団農場の乾草小舎のよこまで来たときニキータにくっついて小さい声でいった。
 ――ニキータ……いつか夜、ピムキン、トラクターへわるさしに来ていたんでは無えかったんだなあ。
 ――うん。
 青年共産主義同盟員《コムソモーレツ》ニキータは、考えこんだ顔で、立ったまんま人蔘色の前髪をひっぱってたが、やがて、
 ――よし、と!
 元気になってペーチャにいった。
 ――さあ来い! もう一っ働き、やっぺ!
 カン!
 カンコ!
 カン!
 カンコ!
 夏空は、燃えたって揺れもしない青い焔だ。花盛りのひまわりの根っこへ木《こ》っぱをとばしながらペーチャとニキータが、材木へチョウナをぶっこんだ。
 ペーチャは裸だ。裸の首へピオニェールの赤襟飾をちょいと結んでいる――



底本:「宮本百合子全集 第四巻」新日本出版社
   1979(昭和54)年9月20日初版発行
   1986(昭和
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