拗にそれを繰返されたので、マルクスさえ或る時期に非常にその判断に迷ったという程強力、支配的なものであった。プレハーノフは、当時手に入る限りの統計、材料を集め、科学的マルクシスムの立場からそれを調べ、資本主義はロシアにおいて支配者となりつつあることを明かに示した。農村の旧土地制はそれによって崩壊しつつあること、ロシアの未来は工場の労働者に基礎を置かれなければならぬということ、労働者党が必要でありそれが過去において陥ったインテリゲンツィアの矛盾をも解決するであろうこと等をプレハーノフはその論文の中で語っているのであった。これは、従来の「仕事をする人々」が誰も踏んだことのない土台であった。しかも、一九一七年の十月まで進んで行ったその道に立ったものなのであった。
「私の大学」の中で、この歴史的瞬間は何と素朴に、しかも何と興味ふかく描かれていることであろうか。レーニンの兄、ウリヤーノフが一八八七年にアレキサンダー三世に対する企計に失敗し、処刑された。その失敗によって与えられたテロリズムの非科学性についての深刻な教訓、プレハーノフ、つづいてレーニンによって発展せられようとしている新たな運動の方向。
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