だ! それが遊びだ」
ゴーリキイには益々この男が気に入り、彼の話しぶりは、輝やかしい祖母さんの物語を連想させる程である。しかし、どうしてもこの男には気に入らぬところがあった。それは人々に対する深刻な冷淡さ、これが断然ゴーリキイの性分に合わぬ。しかし、ヤコヴはゴーリキイからお前は石だねと云われた時、ゴーリキイの心臓に注ぎ込まれて忘られぬ言葉を云った。
「おかしな男だな! 石[#「石」に傍点]と来たか?――だが、お前は石をも可哀想に思う人になってくれ。石もそれ相応の役に立つ。街なんか石で敷きつめる。どんなもんでも可哀想に思わなけりゃならない。砂だって――何だろう。その上に小さい草が生えるだろう……」
このヤコヴにゴーリキイはプーシュキンの詩を読んでやった。パリの物語を読んでやった。ヤコヴが、偶然ペルミ号にのり込んで来たシベリアの去勢宗教のところで働くことにきめ下船する時、ゴーリキイを誘った。
「俺と一緒に行かないか? 一言話せばあの鳩ぽっぼはお前もつれて行くぞ」
生気のない眼をした、ぐにゃぐにゃした感じの男は、ゴーリキイの心に嫌悪を生んだ。ヤコヴ・シュモフは、ゴーリキイの心に「穏やか
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