は、どんな心理を発生させているであろうか。現に「ラップ」の二人の作家は富農《クラーク》とその一派の農民のテロルによって殺された。ソヴェトの「あらゆる物質的イデオロギー的富源と共に勤労階級のもの」であるラップの作家が、この歴史的飛躍の瞬間に、どんな芸術活動をもって、文化建設に参加するべきか、その具体的な方法が発見され、達成されなければならない。文学ウダールニクは、先ずその基礎的勉強として前進した。真直生産に従事する「大衆の中へ!」
「ラップ」の機関誌『十月』やまた、『文学新聞』『成長』『イズヴェスチヤ』などに、その文学ウダールニクの手記、記録がのるようになった。
それ等の手記や記録に、所謂芸術的磨きはかけられていない。然し、例えば遠いシベリアの奥で、農村が集団化され、播種面積が予定より五パーセント拡大された。その何平方露里かの社会主義化のかげに費されたソヴェト農民集団の階級的努力が、地味に、正確な数字と、見聞の記録によって速かに報道されているのだ。
ソヴェトの労働者と農民とは、十一年前に、やっぱり全線的な階級闘争をやった。それはあの忘れることのできない「十月」だ。今、再び五ヵ年計画に
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