、そのプログラムの立て方が小市民的であると云う批判がある。郵電省ではその批判を取上げて、プログラムを面白く、だがどこまでも建設のみちにあるソヴェト同盟のプロレタリアートのものらしくこしらえようと努力している。
そして、こういう文化的な設備はあくまで労働者、農民の利益のために、労働者、農民の立場から成されている。ソヴェト同盟をのぞく全世界のどんな国をとって見ても、その文化設備が少数のブルジョア達の利益のために出来ていることと、今私が云ったソヴェトの場合を較べて見ればそれがどんなに違うかわかる筈だ。
ソヴェト同盟では、「同一労働には同一賃銀」ということが正しく守られている。其処には男の労働者と女の労働者というような区別はない。男も女も同じ権利と義務をもって、社会主義建設のために働いている。[#地付き]〔一九三一年九月〕
底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
1980(昭和55)年9月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
初出:「演劇新聞」
1931(昭和6)年9月1日創刊号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2002年10月28日作成
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