SISIDO
宮本百合子

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)所謂《いわゆる》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#ここから4字下げ]
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○手帖、(やすものの人造皮の表紙)
[#ここから4字下げ]
 その間から新聞の切抜
    カスト ダア
カストする(歯車でも何でも)そのキカイとカストとを二つながら製造する目ろみ、
[#ここで字下げ終わり]
○「まだ関西にもこれはないそうですから いろいろ研究しているんです、しらんぷりして。」
○女房には「話しません、空手形はださない」

[#ここから1字下げ]
〔欄外に〕
 昨年会ったときから見ると すっかり壮年的になっている。
 三十四歳。
○「夜店の大学を出たって平気ですよ」
○「つよい一面によわい」
「病気しませんねえ、相変らずコマコマしているが」
[#ここで字下げ終わり]

 岩手の農民の息子
 北海道の鉱山
  父 事務所
  兄 シキに入る
 自分小学を出た位のとき トランセントをかついで山を歩く。
 十七の年上京、小学二三年上の友達をたよって。[#「友達をたよって。」に
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