したように、ソヴェト同盟にも亦、うんとあぶれものが出来るんじゃないか?
 その心配は、ソヴェト同盟では不用だ。ソヴェト同盟は、誰のもんでもない。プロレタリアート自身のものだ。五ヵ年計画は、どんな資本家の儲けのためにされてるのでもない。プロレタリア自身の社会生活向上のためにされてる仕事だ。五ヵ年計画が完成して、いい機械と勝れた技術が手に入れば、ソヴェトで労働者は合理化されてしまいはしない。反対だ。彼等は今七時間働いてるところを六時間だけ働くだろう。そして、プロレタリア文化の光を、この世界に明るく輝やかすのだ。
[#地付き]〔一九三一年二月〕



底本:「宮本百合子全集 第九巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年9月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本「宮本百合子全集 第六巻」河出書房
   1952(昭和27)年12月発行
初出:「戦旗」
   1931(昭和6)年2月号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2002年10月28日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.
前へ 次へ
全5ページ中4ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング