うか!「米よこせ会」は何のためにあるのか。大衆は先ず食えないのだ。買いためなどの出来るのは資本家地主であり、戦争とそのために起った物価騰貴で儲けるのは即ち彼等であることを『キング』の記事は露骨に告げているのである。建国祭が近づくが、日本の専制的な支配権力が大衆を無知と無気力におくためにはどういうものを読ませようとしているか。それは『キング』一冊とって見て明かである。われわれは根気よく至るところでそれと闘い、プロレタリアの文化を建設して行かねばならぬ。
[#地付き]〔一九三三年二月〕
底本:「宮本百合子全集 第十七巻」新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
初出:「文学新聞」日本プロレタリア作家同盟機関紙
1933(昭和8)年2月1日号
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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