ラネーは、ノーアウィッチの冬期巡回裁判で、死刑を宣告されたのであったが、しかしヒルトン・キューピット氏が、最初に発射したと云うことが明瞭になったので情状酌量して、死刑を改めて懲役刑とされた。
それからヒルトン・キューピット夫人については、その後負傷はすっかり癒り、寡婦として一貫し、その生涯を救貧事業と、亡夫の遺産管理に専念していると云うことをきいただけである。
底本:「世界探偵小説全集 第四卷 シヤーロツク・ホームズの歸還」平凡社
1929(昭和4)年10月5日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
その際、以下の置き換えをおこないました。
「貴方→あなた 汎ゆる→あらゆる 或る→ある 或→あるい 如何→いか 聊か→いささか 何時→いつ 一層→いっそう 愈→いよいよ 何れ→いずれ 於て→おいて 却って→かえって 可成り→かなり かも知れ→かもしれ 屹度→きっと 位→くらい 極く→ごく 此→この 併し→しかし 而も→しかも 直・直き→じき 暫く→しばらく 直ぐ→すぐ 即ち→すなわち 凡て→すべて 是
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