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※[#「虫+乍」、第4水準2−87−38]※[#「虫+孟」、271−12]《いなごまろ》うるさく出《いで》てとぶ秋のひよりよろこび人豆を打つ
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酉《とり》(詠十二時《じゅうにじをよむ》の内)
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夕貌《ゆうがお》の花しらじらと咲めぐる賤《しず》が伏屋《ふせや》に馬洗ひをり
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松戸《まつのと》にて口よりいづるままに(録二)
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ふくろふの糊《のり》すりおけと呼ぶ声に衣《きぬ》ときはなち妹は夜ふかす
こぼれ糸|※[#「糸+麗」、第4水準2−84−64]《さで》につくりて魚とると二郎《じろう》太郎《たろう》三郎《さぶろう》川に日くらす
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行路雨《こうろのあめ》
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雨ふれば泥|踏《ふみ》なづむ大津道《おおつみち》我に馬ありめさね旅人
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古寺雨《こじのあめ》
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風まじり雨ふる寺の犬ふせぎしぶきのぬれにうつるみあかし
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寒灯
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ともすれば沈《しずむ》灯火《ともしび》かきかきて苧《お》をうむ窓に霰《あられ》うつ声
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砂月涼《さげつすずし》
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そとの浜|千《ち》さとの目路《めじ》に塵《ちり》をなみすずしさ広き砂上《すなのうえ》の月
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薔薇《そうび》
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羽ならす蜂あたたかに見なさるる窓をうづめて咲くさうびかな
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題しらず
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雲ならで通はぬ峰の石陰《いわかげ》に神世のにほひ吐く草花《くさのはな》
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歌会の様よめる中に(録五)
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人麻呂の御像《みかた》のまへに机すゑ灯《ともしび》かかげ御酒《みき》そなへおく
設け題よみてもてくる歌どもを神の御前にならべもてゆく
ことごとく歌よみいでし顔を見てやをら晩食《ゆうげ》の折敷《おしき》ならぶる
汁|食《めせ》とすすめめぐりてとぼしたる火もきえぬべく人|突《つき》あたる
戸をあけて還る人々雪しろくたまれりといひてわびわびぞ行《ゆく》
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初午詣《はつうまもうで》
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稲荷坂見あぐる朱《あけ》の大鳥居ゆり動《
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