雲の峰
一日の旅おもしろや萩の原
白露や原一ぱいの星月夜
茸狩や友呼ぶこゑも秋の風
おのが荷に追はれて淋し芒賣

【琴平】
木の緑したゝる奧の宮居哉
水鳥や蘆うら枯れて夕日影
澁※[#「※」は「木へん+「弟」から一、二、三画目を取ったもの」、第3水準1−85−57、16−11]や行來のしげき道の端
※[#「※」は「木へん+「弟」から一、二、三画目を取ったもの」、第3水準1−85−57、16−12]の實やうれしさうにもなく烏
澁※[#「※」は「木へん+「弟」から一、二、三画目を取ったもの」、第3水準1−85−57、16−13]のとり殘されてあはれ也

【内藤先生等と言志會を結びし時】
澁※[#「※」は「木へん+「弟」から一、二、三画目を取ったもの」、第3水準1−85−57、16−15]もまじりてともに盆の中

【鬼女腕を奪ひ去る圖に】
凩に舞ひあがりたる落葉哉
雪の跡さては酒屋か豆腐屋か

【傾城戀飛脚〔三句〕
  芒尾花はなけれとも世を忍ふ身の】
招く手はなけれど淋し枯薄

【こゝらあたりに見なれぬ女中】
いぶかしや賤が伏家の冬牡丹

【ものいはず顏見ずと手さきへなとさはつたら】
闇の
前へ 次へ
全74ページ中5ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
正岡 子規 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング