わず、この法典の全部を発見し、且つそのハムムラビ法典なりとの予言も的中したのは、実に感歎すべき事実である。
この発見は、これより半世紀以前に、ルヴリエール(Leverieres)が天王星の軌道の変態を観て、必ず数万里外の天の一方において引力を天王星の軌道に及ぼす一大惑星の存在することを予言し、その予言が果して的中して、予測されたる天空の一度内において海王星が発見せられたのとほぼその趣を同じうしている。そしてハムムラビ法典の発見の法学におけるは、海王星の発見の星学におけると、その重要なる点において毫《ごう》も異なる所はないのである。
四 石柱法
ハムムラビ法典は円形の石柱に彫刻せられたものである。一九〇一年の十二月末日に、先ず石柱の破片一個を発掘し、次いで翌年一月の初めに二個の破片を発掘したが、この三個の破片を合せて見ると、一の円柱の全形をなし、その高さは二メートル二十サンチ、その周囲は上部において一メートル六十五サンチ、下部において一メートル九十サンチで、ほぼ棒砂糖の形をなし、上部に至るに従って細くなっている。故にその高さは通常人が立って碑文を読むに便利な位に出来ている。こ
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