艪驕u民族法」をなしたものであるから、法律に関する諺も自然に民間に多く行われるようになって来たものである。これに反して、東洋においては、法は神または君の作ったもので、人民はかれこれ喙《くちばし》を容れるべきものでないとなっておったから、法に関する諺が自《おの》ずから人民間には出来なかったものであろう。
 西洋においては、法律に関する諺の中に、主として専門家中に行われる「法諺」(Rechtssprichworter[#「o」はウムラウト(¨)付き])または「法律格言」(legal maxims)と称するものと、法律に関する純粋なる俚諺との二種があるが、いずれもその数は非常に多い。例えば、一八五七年にミュンヘン大学が懸賞して、第十三世紀および第十四世紀に行われた法諺を募集し、その後ちバイエルン王マキシミリアン二世の保護に依りブルンチュリおよびコンラード・マウレルの両大家の監督の下にその当選者グラーフ(Eduard Graf)、ディートヘール(Mathias Dietherr)の原稿を合せて一巻となして、王国学士院より出版した「ドイツ法諺」(Deutsche Rechtssprichwort
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