cidiis)なる法律があって、殺親罪に当つるに他の類なき奇異なる刑罰をもってしている。この殺親罪(Parricidium)なる罪名の下には、親以外の近親に対する殺人罪をも包含しておったようであるが、これらの犯人は、実に天人|倶《とも》に容れざる大罪人であって、「法学提要」の語を仮りていわば、「刑するに剣をもってせず、火をもってせず、その他通常の刑に処することなく、一犬、一鶏、一蛇、一猿と共に皮袋の中に縫い込み、この恐るべき牢獄のまま、土地の状況により海中または河中に投じ、その生存中より既に一切の生活原素の供与を絶ち、生前においては空気を奪われ、死後においては土を拒まるべし」と。ユスチニアーヌス帝のディゲスタ法典に拠れば、もし近辺に河海なきときは、猛獣に委《わた》してその身体を裂かしむとある。
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八六 一銭切
我戦国時代に、一銭切《いっせんぎり》という刑があった。「信長記《しんちょうき》」に、
[#ここから2字下げ、「一銭」の「一」をのぞいて「一二」は返り点]
信長卿ハ清水寺ニ|在々《ましまし》ケルガ、於二洛中洛外一上下ミダリガハシキ輩アラバ一銭切リト御定有ツテ
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