たが選び、私がいひ寄つてくる多くの男の中からあなたを選んで、はじめて私達の恋は実を結んだのです。その結果が今日の有様です。これは悲観面であるが、反対に今日を讃美したものとも取れる。何れでも読者の好むやうに。
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彗星の夜半に至りて出づるとよ胸を云へるか空を云へるか
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これは何彗星かの出た頃の作である。今度の彗星は夜中にならなければ見えないと人のいふのを聞いて、はてそれでは丸で恋をして居るものの胸の中の様だと思つたのである。
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千万の言葉もただの一言も云はぬも聞きて悲し女は
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女はどんな場合でも悲しい。千万言を聴いて悲しむ場合もあり、唯の一言を聴いて悲しむ場合もあり、甚しい場合には云はぬ言葉さへ聴いて悲しむのである。而してこの最後の場合があつて一層悲しいわけでもある。
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町名をば順に数ふる早わざを妹達に教へしは誰れ
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小娘時代の囘顧で、幼時を思ひ出すいくつかの作の中でも最も罪のないもので、微笑を禁じ得ないがどこか才はじけた作者らしい俤が
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