拠を見せるであらう。
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過りて病を得たり生れ来ていくそのことを過りて後
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病気にかかつた期会[#「期会」はママ]に過去を顧ると私は生れ落ちてからどれだけ多くの過ちを犯したことであらう、今日斯うして居るのもそれらの過ちの集つた結果である。而して最後の過ちが今度の病気である。人生とは私の場合には畢竟過誤の別名であるらしい。
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三味線の一の絃のみ掻き鳴らし時雨通りぬ文書ける時
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巴里の夫の所へ遣る文を書いてゐるとばらばらと少し鈍い音の時雨が通つた。三味線の一の絃の感じである。
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塩の湯の浅き所に腹這へる二人の女奔流と月
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霧島の明礬温泉の夏の月夜の風景。湯滝が落ちて奔流となつて溢れてゐる、女が二人腹這ひになつてつかつて居る、昼の様な月がその上を照してゐる。こんな光景が浮ぶが果して如何あらうか。表現法が面白いから抜き出した。
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わが泣けばロシヤ少女来て肩撫でぬアリヨル号の白き船室
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